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『お名前.comのネームサーバーを使う』はいつ使う?便利な使い方を紹介

お名前.comでドメイン取得をする人は多いと思います。お名前.comはシェアNo1ですので、利用者も多いはずです。
お名前.comは残念なことにサイト使いにくさで悪評が高いのですが、実は結構多機能です。よくわからなくて活用されていない機能もあります。
その一つが、今回取り上げるネームサーバー設定にある『お名前.comのネームサーバーを使う』だと思います。
通常レンタルサーバー指定のネームサーバーを使うので、『お名前.comのネームサーバーを使う』を選択することはありません。
では『お名前.comのネームサーバーを使う』はどんな場面で使う必要があるのでしょうか?
この記事では『お名前.comのネームサーバーを使う』の使い方についてご説明します。
- 『お名前.comのネームサーバーを使う』は何か?
- 『お名前.comのネームサーバーを使う』はどんな時に使うべきか?
- 他のドメイン管理業者にも同じ機能はあるのか?
お名前.comのネームサーバーとは何か?
お名前.comでは、お名前.comユーザー向けのDSNサーバー(ネームサーバー)を提供しています。
選択肢 | 利用用途 | ネームサーバー情報 |
---|---|---|
お名前.comの ネームサーバーを使う | ご自身でDNSレコード設定を行う場合 | 01.dnsv.jp 02.dnsv.jp 03.dnsv.jp 04.dnsv.jp |
DSNサーバー(ネームサーバー)とは?
DSNサーバー(ネームサーバー)は、『ドメイン名』と『IPアドレス』の対応付けをインターネットに公開するサーバーのことです。
お名前.com提供のDNSレコード設定とは?
お名前.comが提供しているネームサーバー(DNSサーバー)はレンタルサーバー会社と関係がありません。
お名前.com提供のDNSレコード設定とは?
https://help.onamae.com/answer/7875
お名前.comにて提供しているDNSサーバー(01.dnsv.jp~04.dnsv.jp)へ、独自のレコード情報(ゾーンファイル)を設定することが可能なサービスです。
DSNサーバー(ネームサーバー)を使うには?
ネームサーバーを指定する(ドメイン管理画面)
通常、ネームサーバーはレンタルサーバー会社が用意しているものを利用しますが、お名前.comのネームサーバーを指定します。
ドメインをサーバーに追加する(サーバー管理画面)
ご利用のレンタルサーバーの管理画面でドメインをレンタルサーバーに割り当てます。
DNSレコードを設定する(ドメイン管理画面)
なぜなら、お名前.comのネームサーバーのDNSレコードには、ご利用のレンタルサーバーの情報が入っていないためです。
通常は、ドメインをレンタルサーバーに割り当てると、レンタルサーバーのネームサーバーのDNSレコードに必要な情報が自動的に設定されますが、その作業を自分で行う必要があります。
『お名前.comのネームサーバーを使う』場面は?
- ご利用のサーバーがネームサーバーを用意していない
- ご利用のサーバーのDNSレコードを自由に変更できない
- サーバー移転などでDNSレコードを引っ越すのが面倒
①サーバーがネームサーバーを用意していない
通常のレンタルサーバーではネームサーバーが用意されていないことはありませんが、VPSや自宅サーバーなどではネームサーバーを自分で用意しなければならないことがあります。
そのようなときに、ネームサーバーを自分で用意するのは結構大変なので、ドメイン管理会社のネームサーバーを使います。お名前.comのネームサーバーを使うと、ネームサーバーを準備する必要もなくなり、ネームサーバーの安定性もお名前.comが保証してくれます。
②ご利用のサーバーのDNSレコードを自由に変更できない
法人向けのレンタルサーバーや低価格なレンタルサーバーでは、DNSレコードが編集できないことがあります。
DNSレコードを編集したい場面は法人などでは多いと思います。
そのような時には、お名前.comのレンタルサーバーに現在のDNSレコードを移した後、お名前.comにネームサーバーを切り替えれば、DNSレコードを自由に変更できるようになります。
例えば、DNSレコードを編集したい場面は次のような時が考えられます。
- 他のサービスでもそのドメインを使う
- メールだけ別サーバーで運用する
- TXTレコードでSSLやGoogleの認証コードを追加する
- 迷惑メール対策でSPFレコードなどを追加
③サーバー移転などでDNSレコードを引っ越すのが面倒
サーバー移転時には移転前のDNSレコードは移転先のDNSレコードに移りません。
DNSレコードはネームサーバーと紐づいていますので、ネームサーバーを変更してしまうと違うDNSレコードになるためです。
常にDNSレコードを追加・編集して使用しているケースでは、サーバー移転するたびにDNSレコードを移転先のDNSレコードに移す必要があり、DNSレコードの編集はサイト表示に影響がでる変更ですので神経を使います。
それを避けるにはサーバーとネームサーバーの紐づけを最初から無くせば良いので、サーバーとは独立したネームサーバーを利用してDNSレコードを管理していれば、サーバー移転時もDNSレコードは移転前と同じ状態を保てます。
『お名前.comのネームサーバーを使う』デメリットは?
ドメイン移管するとサイトが表示されなくなる
ドメイン移管後サイトが表示されなくなる原因
お名前.comでお名前.comのネームサーバーを使った状態で、ドメイン移管を行うと、ネームサーバーからDNSレコードが削除されます。
つまり、移管すると名前解決できなくなりますので、サイトが表示できなくなります。
これは知らないと結構焦りますよ。
ドメイン移管後の対処方法
ドメイン移管が終わり、サイトが表示できなくなった場合には、次のいずれかの方法で対処します。
- ドメイン移管先のレジストラでもう一度ネームサーバーにDNSレコードを再設定する。
- レンタルサーバー側のネームサーバーを使用する
ドメインレジストラのネームサーバーを使っている場合は、ドメイン移管を軽々しく行うとサイトが表示できなくなります。
お名前.com以外にネームサーバーを提供しているドメイン管理会社は?
お名前.com以外にもドメイン管理会社がネームサーバーを提供しているケースはあります。
- お名前.com
- ムームードメイン
- Value Domain
- Cludflare
これらのサービスでは、独自のネームサーバーを提供し、ドメイン管理画面からDNSレコードを編集できるようになっています。
海外のドメインレジストラではネームサーバーを提供しているのがスタンダードです。
まとめ
ドメイン管理会社のネームサーバーのDNSレコードを現在使用しているレンタルサーバーのDNSレコードと全く同じにすれば、ネームサーバーを切り替えても問題は起きません。
逆に言えば、現在使用しているレンタルサーバーのDNSレコードの設定内容がわからない場合には、他のネームサーバーに切り替えるのは危険です。
ドメイン管理会社のネームサーバーは無料で使えますので、ご自身である程度DNSレコードの知識がある方は是非チャレンジしてみてください。
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