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Expired Domain 初心者でも出来る中古ドメインの選び方
現在では、検索順位を上げる一番手っ取り早いSEO対策として、中古ドメインの購入がもてはやされています。サイトを巡回していると中古ドメイン販売業者(ラッコドメイン、アクセス中古ドメイン)もよく見かけるようになりました。
殆どのドメイン事業者は中古ドメインの販売に力を入れてきています。
国内では、お名前.comやムームードメイン、Value Domainなども中古ドメイン販売をしており、高額で取引されています。
高額で取引されているドメインは効果があるのかもしれません。しかし、10万円前後で取引されている中古ドメインを個人で購入するのはかなり勇気がいります。
この記事では、初心者でも簡単にできる価値のある中古ドメインの選び方や中古ドメインを原価で購入する方法を具体的に説明します。
- 中古ドメインを安く手に入れたい
- 中古ドメインの一覧を知りたい
- 期限切れになった直後の中古ドメインを調べたい
- 中古ドメインの選び方を知りたい
- Expired Domainの使い方を知りたい
中古ドメインは原価で買えます
実は中古ドメインは、新規でドメイン取得する時と同じ手順、同じ値段で購入することができるのはご存知でしょうか?
期限が切れたドメインは早い者勝ちでだれでも取得することができます。高額で販売されている中古ドメインも期限が切れたドメインを原価で購入しているものなのです。
例えば、.comの場合は新規取得はお名前.comでは930円です。期限が切れたドメインを再度取得する時も同じ値段です。もし、だれでも買える期限切れ直後の中古ドメインの中から高品質なドメインがあれば、原価で中古ドメインを購入することができるのです。
ドメインを原価で購入したい場合にはCloudflareがおススメですが、日本のドメイン事業者は戦略的にドメインの卸原価以下でドメインを販売しているので比較するのが重要です。
中古ドメインはどこで探せるか?
中古ドメインは期限切れになってからの鮮度が大事です。期限が切れたドメインを簡単に検索することができるサイトがあります。
また、Googleで”Expired Domains List”などと検索すると、中古ドメインリストを販売しているサイトが多く存在していることがわかります。
ドメインの評価基準は色々ある
SEOのために中古ドメインを購入するわけですから、Googleの評価が高いドメインを取得しなければ意味がありません。
しかし、Googleはページランク(PR)の公開をかなり前にやめてしまいましたので、各業者は独自の指標でページランクに変わる評価方法を決めています。
Googleはページランクの公開は中止しましたが、現在でもページランクを内部的な指標として使用しています。
yes
— Gary 鯨理/경리 Illyes (@methode) August 2, 2016
https://www.seroundtable.com/google-yes-pagerank-still-matters-22469.html
ahref
ahrefは、無料でも回数制限なく、ドメインパワーとバックリンクの調査ができます。

回数制限が無いと言っても実際には短期間に何度も調査していると画像をクリックしないと先に進まなくなります。
ahrefではリンク元のDAとPAが表示され、高評価なバックリンクやスパムリンクの判定ができるだけでなく、リンクからの流入数も同時に確認できる優れもので、中古ドメインを購入する時の指標として大変便利なツールです。
MOZ
MOZは無料プランだと1ヶ月に10回しか使えないので、中古ドメインの選定時にはあまり使いません。
中古ドメインの選定にはほとんど使えないイメージです。
ただし裏技があります。
MOZのchrome拡張ツールMozBarを使うとDAとPAの確認は無制限に確認できるようになります。
MozBarはGoogle検索一覧で自分のサイトや、競合のDAとPAを簡単に比べたりすることができますので、SEO戦略を立てるときには大変便利なツールです。
また、MOZの指標はDA Checkerなどでも確認可能ですので、回数制限に引っかかる場合は別のサイトを使うことで回避できます。
パワーランクチェック
中古ドメイン販売を行っている業者のドメインパワーランクチェックツールです。ちなみに中古ドメインを購入している人は結構、ここから購入しているようです。

会員登録しないと、一日3回までしかチェックできないので、ほとんど使い物になりません。というのもドメインパワーはwwwの有り無しで変わるので、1ドメインで2回チェックするのが通例になっています。
会員登録すると1日に10回チェックできます。
ドメインパワーランクチェックツールは、歴史が長いドメインほど高評価になるようで、ahrefやMOZと比べると、数値が高めに出る感じがします。
ドメインの歴史は評価されるようですが、歴史が長いドメインほどオーナーが変わっている回数が多いので、実はGoogleスパム認定されている可能性が高くなるので注意が必要です。
パワーランクチェックツールは、アメリカと日本以外はアクセスできないようにアクセス制限をしているようです。
DA Checker
DA Checkerは数値が簡単に確認できて回数制限が緩いのでおススメです。
会員登録も不要で無料で利用できます。
連続して頻繁にチェックすると認証画像をクリックしないと進まなくなります。
また、一度に複数のドメインをチェックできますので、時間の節約になります。
Expired Domains.netの使い方
Expired Domainsはログインしないと意味がないので、アカウントの作成は必須です。
Expired Domainのアカウント作成方法

ドメインの探し方
フィルタを設定します(Common)
フィルタを設定しないと大量にドメインが出てきて探しにくいです。
Coomonタブで、表示する条件を指定します。

フィルタ設定はコレだけでOKです。
- 既に取得されているドメインは除外します
- 直近のドメインだけに限定します。
フィルタを設定します(Majestic)
バックリンクの数を指定しないとゴミのようなドメインが大量に表示されます。
Majesticタブで、BL(BackLink)とDP(Domain Pop)のmin数を指定します。

フィルタ設定はコレだけでOKです。
- BLは最低限必要なバックリンク数を指定(例では10)し、それ以下は除外
- DPは最低限必要なバックリンク数を指定(例では5)し、それ以下は除外
DPで並べ替えます
BLの内容はExpiredDomainsから簡単に確認できないので、DPの数でドメインを絞り込みます。
DPを大きい順に並べます。
BLの数を確認します。
ドメイン名を確認します
ドメイン名を見て、長すぎたり意味の分からない文字列のものは除外します。
DPの詳細を確認します
DPの具体的なリンク元をSEO Kickで確認します。DPの数値をクリックすると、SEO Kickのページが表示されてリンク元が確認できます。一部見えないところがありますが、どのようなサイトから被リンクを受けているのか簡単に確認できます。
リンク元のDomain Rank順に表示されますが、Domain Rankが高いからといってリンク元のページランクが高いわけではないので注意が必要です。
詳細を知りたい場合は、ahrefで確認します。
ACRを確認します
ACRとは、Archiving.org Crawling Page Resultのことで、wayback machineにアーカイブされているページ数を示しています。
運用歴を確認します
ACRの数値をクリックするとwayback machineのページが表示されますので、運用歴を確認していきます。
オリジナルのサイトが表示されるまで過去をさかのぼっていき、どのようなサイトの運用歴があるのか全て確認します。
高評価のサイトで他の運用歴がないサイトはとても少ないです。ある程度の他のサイトの運用歴があるのは仕方ありません。
他の運用歴のあるサイトは、サイトの内容が自動生成されたスパムサイトであるか確認します。英語など日本語以外の場合は、翻訳して確認します。
ahrefで高評価のサイトは日本人のペラサイトに直近で使われているケースがとても多いですが、無害なことも多いです。
過去にさかのぼっていき301リダイレクトされていないか確認します。301リダイレクトされているとドメインの価値がなくなるのでココは重要です。
リダイレクトはWayback machineのカレンダーで緑の丸で表示されるので、そこだけ重点的に全て確認します。
ahrefで詳細を確認する
気になったドメインがあれば、ahrefでDRや詳細なバックリンクの確認を行います。
リンク先がTOPページ以外のものが多い場合は、中古ドメインとして使いにくいので注意します。リダイレクトしないと404になってしまうため。
DRが最低でも10以上のものを選びましょう。野良中古ドメインでDRが20以上のものは少なく、DR30はまずありません。ドメインが期限切れになる前から購入予約されてしまうからです。
wwwありなしのどちらの被リンクが多いか?変なサブドメインを使っていないかなども確認しておきます。
他のチェックツールでドメインを入力する時にwwwありなしは区別されますので重要です。
DA Checkerで数値を確認する
ahrefのDRは盛られている可能性があるので、他の評価ツールでドメインの確認をします。
DA checkerを使うとMOZのDAとPA評価を確認できます。
DA(Domain Authority)が20以上であれば御の字です。DAがPA(Page Authority)よりも異常に低いのは避けます。
SS(Moz Spam Score)というのはスパムリンクの比率です。これが高い場合はバックリンクの品質が悪くGoogleのペナルティを受けている可能性がありますので、慎重に検討しましょう。
パワーランクチェックツールで確認する
パワーランクチェックツールでwwwありとなしのチェックを行います。
ドメインパワーと金額を確認して、ahrefとDA checkerの評価とあっているか確認します。
中古ドメインを選ぶ基準
- 被リンク先
- 被リンク先がTOPページになっているものを選ぶ
- 被リンク元
- 量よりも質を重視する
- 被リンクがリンク集、SEO業者やコメントなどのUGCばかりのものは避ける
- fc2など個人ブログからの被リンクばかりのものは避ける
- 被リンクが多くてもサイトの内容に関係がない場合、ドメインの評価にはつながらない
- wikipediaにリンクあっても、archive側にリンクが張られるのでアクセスは期待できない
- リンク元の上位のサイトのリンク切れが無いか確認する
- ドメイン使用歴
- ドメインの使用歴が他に無いものを選ぶ
- 運用歴が長いドメインでサイトが停止している期間が長いものは避けた方が良い
- 海外サイトのドメインよりも日本語サイトのドメインを選ぶ方がよい
- 301リダイレクトされていたドメインは避ける
- ペラサイトが1年で手放したドメインはドメインに価値が無いと判断された可能性が高い
- ペラサイトが長年運用されていたのであれば、そのドメインはそこそこ価値がある
- 年度限定などの公式サイトのドメインはねらい目
- ahrefの数値はあまりあてにならないので、MOZなど他の指標も併せて確認する
- MOZのスパムスコアを確認
被リンク先のチェックポイント
被リンク先はTOPページになっているものを選びましょう。
被リンク先がサブドメイン、個別ページ、画像へのリンクが多い場合は扱いにくい中古ドメインになりますから避けるのが賢明です。
被リンク先をリダイレクトする処置が大変です。
被リンク元のチェックポイント
量よりも質を重視する
被リンクは、数よりも質の方が重要です。
被リンクがリンク集、SEO業者やコメントなどのUGCばかりのものは避ける
SEO業者やDA、PAを上げるための不自然なリンクは全く価値がないだけでなくGoogleの評価を下げます。
fc2など個人ブログからの被リンクばかりのものは避ける
個人ブログの被リンクが多いものは、サテライトサイトからのものですので、数があっても意味はありません。
被リンクが多くてもサイトの内容に関係がない場合、ドメインの評価にはつながらない
被リンク元が自分の運営サイトと関係ないものであれば、そのリンクはドメインの評価に繋がらないだけでなく逆効果です。
wikipediaにリンクあっても、archive側にリンクが張られるのでアクセスは期待できない
中古ドメインにWikipediaからリンクがあるとアクセスがあるのでは?と考える人が多いですが、ほとんどの場合はwayback machineのリンクに置き換えられて、archiveのリンクになります。
リンク元の上位のサイトのリンク切れが無いか確認する
バックリンクを確認したらリンク元のサイトを表示して確認しましょう。ページが無かったり、サイトが無い場合も多いです。
ドメイン使用歴のチェックポイント
ドメインの使用歴が他に無いものを選ぶ
ドメインの使用歴が他に無い、フレッシュなドメインを選びましょう。
複数の運用歴があるドメインはGoogleの評価が分散します。
運用歴が長いドメインでサイトが停止している期間が長いものは避けた方が良い
運用停止期間の長いドメインはGoogleのクロールがなかなか来ません。
避けましょう。
海外サイトのドメインよりも日本語サイトのドメインを選ぶ方がよい
Googleはサイト毎に言語を認識しますので、日本語で運用されていたドメインを選ぶ方がGoogleの評価を得られやすいです。
日本語以外のドメインを使用すると、インデックスもされにくく、検索順位も上がりません。
301リダイレクトされていたドメインは避ける
ドメインにリダイレクト履歴があっても、ドメイン自体のバックリンクは消えないので、バックリンクは評価されます。
しかし、リダイレクト先のサイトの属性の影響を受ける可能性があります。
避けましょう。
ペラサイトが1年で手放したドメインはドメインに価値が無いと判断された可能性が高い
持ち主がコロコロ変わっているドメインは効果が無いドメインです。
ペラサイトが長年運用されていたのであれば、そのドメインはそこそこ価値がある
サテライトやペラサイトとしてある程度の運用歴があるドメインは、そこそこ価値があったということです。
年度限定などの公式サイトのドメインはねらい目
イベント等の年度限定の公式サイトのドメインは定期的に放出されますので、運用歴が浅いものの、良質なリンクのついたドメインになります。
バックリンクが自分のサイトの分野と同じであれば、ものすごい効果を生むでしょう。
ahrefの数値はあまりあてにならないので、MOZなど他の指標も併せて確認する
Googleのドメインやサイトに対する評価はブラックボックスですから、永遠にわかりません。
無料でも使える代替指標としてahrefを参考にする人が多いと思いますが、ahrefのバックリンクもリンク切れが多く含まれており、あてになりません。
セカンドオピニオンとして、他の指標サイトの数値も確認した方がよいでしょう。
MOZのスパムスコアを確認
中古ドメインを購入する前に、スパムの影響を調べた方がよいです。
スパムの影響はMOZのスパムスコアが便利です。
Googleがスパム判定するとすれば似たような指標で判断しているはずです。
まとめ
私が行っている、中古ドメインの選び方をご紹介しました。中古ドメインは毎日たくさん期限切れを迎えるのでキリなく出てきます。最初は夢中になって探してしまいますが、実は数値が高い、使えるドメインはそれほど多くないです。
単純に数値だけで判断するよりも、自分の使用用途に合ったバックリンク元だったり、運用歴がないドメインだったり、権威性が高いドメインだったり、という観点で選ぶ方が良いと思います。
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